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80歳を越えた。身体が動かなくってきた。しかし思いは自由に羽ばたく。世界を駆け巡る。

追悼の8月

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 庭の百日紅

 

 私にとって悲しい8月が来て、去ろうとしている。
8月になると、小学生だった私を可愛がってくれた二人の叔父を偲ぶ。
一人の叔父は満州から招集され、許婚を東京に残して沖縄で戦死した。
もう一人の叔父は、乳飲み子と若い妻を残し、六本木の連隊から沖縄へ派遣され戦死した。
ふたりとも戦死の日にちはわかっていない。
私は8月15日の敗戦の日を、命日ときめて一人で祈る。

8月6日はアメリカが広島に原爆を投下し、十数万人が亡くなった。
そして8月9日、冷酷にも、長崎にも原爆を投下した。

8月15日。アメリカ合衆国大統領、イギリス首相、中華民国主席たち連合国からつきつけられたポツダム宣言(米、英、中三国共同宣言)を受諾して、無条件降伏した。

愚かな軍人たちによって起こされ、300万人を越える同胞を失い、東南アジアではそれにまさるとも劣らぬ数の外国の人々までも殺した戦争は、やっと終わった。

  今年は戦後70年目だからといって、テレビを始めメディアの数々が特集を組み、改めてその戦争の愚かさを反省している。

最近になって、アメリカ軍など連合軍が撮影した戦時中のフィルムを、テレビで見ることができるようになった。

沖縄、硫黄島、サイパン、フィリピンの諸島、ビルマアッツ島などなど。

全ては日本軍の惨敗の様子が詳細に撮られていた。

 虫けらのように海岸や、密林の中などで転がっている死体が、我々と同じ日本人だとは到底信じられない。私の叔父たちも、最後はあんな姿だったのだろうか。

 悲しさを通り越して、若者たちをこんな無残な姿にした軍部の指導者たちや、責任ある人間たちを憎み、足蹴にし、八つ裂きにしたい強い思いに駆られる。

 

 愚かな指導者を持つと、国民はこんな不幸なことになる。

 

甲子園での高校野球の決勝戦が終わり、入道雲とともに私の夏は去った。