Lisbonの思い出
https://www.youtube.com/watch?v=5HC7UDLmAnM
1966年。British European Airways(BEA)からロンドンの本社に招待されました。
BEA本社でのブリーフィングのあと、ヒースロー空港にある整備、運航などの現場や、当時最新鋭のジェットエンジンの開発整備センターなどを見学し、用意されたThe Savoyに泊まりました。
当時の5つ星ホテルの外観は、戦時中の爆撃の影響で薄汚れていました。しかし従業員のサービスは敗戦国から来た我々一行5人を、アメリカなど戦勝国仲間の客と区別することなく、暖かく手厚くもてなしてくれました。
見学が終わったあとBEAの路線から好きな都市を選び、そこまでのファーストクラスの往復チケットとホテル(限度以上の料金は自己負担)を用意してくれるという。誠に至れり尽くせりの歓待でした。
私はリスボンを選びました。
リスボンのホテルは、Hotel Ritzにしました。
国営のこのホテルは市内を一望できる丘の上にありました。
スイートルームは、貧しい国には不似合いの豪華なものでした。
朝食は部屋のバルコニーで摂り、昼は英語のガイド付きの観光バスで名所めぐりをし、ヨーロッパ大陸最西端の岬まで行きました。
途中では漁村に立ち寄り、とれたてのイワシを焼いて食べました。観光地、シントラ、カスケイスなどを訪ねました。ワインは、どこでもフラスコで供されました。
夜の観光は、薄暗い酒場で聴いたファドでした。
BEAは1974年、BOACと合併し、後にBritish Airwaysとなる。