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80歳を越えた。身体が動かなくってきた。しかし思いは自由に羽ばたく。世界を駆け巡る。

8月は鎮魂の月

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 8月は私にとって鎮魂の月です。
小学生のころ、私が大好きだった叔父ふたりを戦争で亡くしました。


 叔父の一人は父の実弟で、満州の牡丹江で働いていました。
東京に許婚がいたのですが、現地で招集され、その後沖縄へ派遣されました。
もう一人の叔父は、母の妹の亭主で、地方の大きな材木屋の長男でした。
叔母と結婚して一年で、六本木の師団に召集されました。
その後、沖縄へ派遣されました。叔母は乳児の娘と二人きりになりました。

 ふたりの叔父は、二人とも遺骨で帰還しましたが、添えられた陸軍の書類には、沖縄で米軍を迎撃し、「玉砕」したと書かれていました。
遺骨の箱の中はただの石ころでした。

 私を可愛がってくれた二人の叔父を思い、残された家族の悲しさとつらさを目の当たりにしてきた私には、毎年8月は鎮魂の月なのです。
二人の正確な戦死の日にちがわからない私は、日本の敗戦の日、
8月15日を命日と思っています。


 戦争を始めた愚かな人々に対する憎しみは、66年たった今でも、
私から消え去ることはありません。

ひぐらしが鳴く夏の夕べには、亡くなった二人の叔父のことが思い出されてなりません。