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80歳を越えた。身体が動かなくってきた。しかし思いは自由に羽ばたく。世界を駆け巡る。

御巣鷹山の誓い


 

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 日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落してから、今日で27年になります。
520人の犠牲者を出した航空史上最悪の事故は、悲しく、つらい思いが今でも胸を突き刺します。
その時、夕食を終えた頃だったでしょうか。テレビの画面が急に変わり、このニュースを報じ始めました。私は衝撃とともに、テレビにかじりつきました。
無事を祈るばかりで、なんのすべも持たないもどかしさ。
ただ、一人でも助かることを祈るばかりでした。


 数年かけた事故調査の結果、報告がでました。
墜落した事故機は以前に尻餅をつくという事故を起こし、ボーイング社が修理をしていたことが分かりました。
機内の後部隔壁部分の修理が不十分で、これが直接の原因とされました。


 この時も、ヒューマンエラーがあらためて論じられました。
私は当時、ある航空会社の広報担当だったので、当事者と全く同じ気持でこの事故を注視していました。
人ごとではありませんでした。

もし自社の飛行機にこのようなことが起きた時に、自分は一体何ができるだろうか。
その後の毎日は、事故時の対策で頭がいっぱいでした。

公共交通機関の安全性と責任は、その時も今も変わりません。
尊い多数の命を奪ったこの事故は、当事者のみならず、利用者にも多くの命題を投げかけました。
航空業界だけではありません。鉄道会社、船会社、バス会社、タクシー会社、ロープウェイ会社など、さまざまな業種も、同じ責任を負います。


 最近は、LCCを始めとして、航空業界には新しいビジネスモデルが登場して来ています。
機材のやりくりから遅延騒ぎも起きています。恥ずかしい限りです。
遅延で済むならまだ良しとしましょう。次に起きるかもしれない万一のことを想像すると、恐ろしくなります。

本当に安全なのだろうか。運航する会社の社長は、自信をもって言えますか。
少し浮かれてはいませんか。
 

 御巣鷹の事故のあと、各航空会社の社長は、安全を誓いました。
もう一度、この事故を思い出して欲しい。
520人の尊い命を無駄にしないように、誓って欲しい。