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80歳を越えた。身体が動かなくってきた。しかし思いは自由に羽ばたく。世界を駆け巡る。

今年を振り返る (1)

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上のイラストは「みんなの介護」からお借りしました


 102歳の母が、今年はじめに老人ホームに入ることができました。
十箇所近くの施設に申し込み、何年も待ちましたが、それぞれの施設の待機人数が何百人なんていわれると、あきらめざるを得なくなります。
毎年、そんな思いにさせられてきたのですが、ある日突然、施設から電話がありました。
入居できることになったので、本人の診察に行くという知らせでした。
とてつもなく幸運なことです。信じられないような思いでした。
 
 本人が強く望んでいた生まれ育った土地の施設に入れることなんて、夢のまた夢。
それが叶ったことを、母とともに感謝しなければなりません。
金持ちなら、いつでもどこでも希望の施設に入ることができます。この世は金次第だ、ということはこの事については真実です。
 
 私のような普通のサラリーマンだった人間にとっては、老人の介護と自分の生活を両立させることは、想像以上に難しいことです。

 いろいろなメディアで取り上げられ、論じられていても、それが自分のことになるとは考えても見ませんでした。なってみなければわかりません。

 お金のことをいうならば、若い時にああすればよかった、こうすればよかった、という今更ながらの反省と後悔の念にさいなまれます。しかし、誰もが若い時から老後の生活を想像できるわけではありません。
貯金に励むことができる人は、何らかの面で家庭を犠牲にしないとできないことだと思います。人付き合いもある。子供の学費もある。将来の住宅プランもあります。趣味を犠牲にできる人はえらい。
 

 サラリーマンでも、親の遺産がある人は幸運です。
私のように、お金も土地も遺産もない場合は、相当辛いことになります。
親はそれなりの良い生活をしていたので、まさか貯金がないなんて思いもしませんでした。
 ローンで家を建てて、その支払を定年までに払い終わらず、結局、退職金で精算した場合は、手元に残るものはたかが知れています。運悪く買った時がバブルの最盛期で、地価もべらぼうでした。
土地だけでも親譲りのものがあれば助かったのですが、そうは行きませんでした。人生は絵に描くほど甘くはありません。
 

 さて、年末宝くじでも買うことにしましょうか。